台風12号で停電する
台風12号は際立って動きが遅く、私の住んでいる地区では34時間にわたって停電しました。長く島に住んでいる方からすれば軽いものだと思いますが、私が経験した中では最長です。
停電時の困りごとの一つに、「冷蔵庫を開けられない」ということがあります。開けると庫内の温度が上がり、食材の傷みが早くなるからです。本来ならば台風前に食べ切ってしまったり、短期的には常温で大丈夫なもの(たとえば調味料やめん類など)を出しておいたりすべきだったのですが、前回の11号の停電がごく短かったこともあり、油断してそれらの備えを怠っていました。いただきもののシャインマスカットとピオーネが庫内でどうなっているか、気が気でなかったです。
今朝にはとうとうスマホの電池が尽きたので、充電と気晴らしを兼ねて街に出ることにしました。吹きちぎられた木々が緑色のまま路上に敷き詰められているのは台風後おなじみの光景ですが、今回は特に大ぶりの枝や幹からやられているものが多いように感じます。台風の威力というと最大瞬間風速や中心気圧ばかりを気にしていましたが、「通過までの時間」も重要な項目であると改めて実感しました。確かに、強い力で一発殴るよりも、多少弱くとも長時間揺さぶり続ける方が破壊力を持つケースというのは容易に想像がつきます。
道々、車を停めて枝や倒木を傍に片付けている人が目につきます。私もそれに倣ってみました。街では早くも人々がほうきを持ち出して、既にきれいに掃除されている道も多かったです。
また、電気工事のためと思われる高所作業車と何台もすれ違いました。台風は既に北へ抜けているとはいえ、まだ10m/sを軽く越す強風が吹いています。そんな中、トラブルの箇所を的確に把握して急行する姿はヒーローそのものです。
ちょうど干潮の時刻が近づいていたので、風裏となる浜へ行ってみました。露出した岩づたいに潮だまりを見て歩き、ハゼの仲間やタコを捕まえました。
過度に期待しないようにと予防線を張りつつ帰宅すると、玄関傍の窓からうっすらと明かりが。工事の皆さんありがとう!!電気のありがたみを噛み締めながら、無事だったシャインをむさぼり、温かいシャワーを浴びました。