久しぶりのシュノーケリング

久しぶりのシュノーケリング


久しぶりにシュノーケルを装備して泳いできた。

ここしばらくはインプットよりもアウトプットの方に心が向いており、海や川へ行くよりも家にこもって絵に集中したいと思って過ごしていた。
それが一昨日あたりから息切れして、外に出ない理由も「絵に集中したいから」という積極的なものから、単なる出不精へと変質しているのを感じ始めた。

息抜きというより燃料補給のために腰を上げた。遠い南東の海を進む台風1号の影響か、明日から雲が多くなりそうな予報も気持ちを後押しした。
気温27度とはいえ水中で寒い思いをするのは嫌だから、薄いネオプレーンのタイツを履いて出かけた。

思っていたより雲が多い。なまった体に水が冷たく感じたけれど、すぐに慣れた。陽が射すとそのあたたかさをダイレクトに感じ、のびやかに力が抜ける。

久しぶりで泳ぎに不安があったので、潮が満ちて海が動く前に礁嶺の外側へ。ボラ(フウライボラ?)の群れとともに、礁原上を伝わってくるうねりに軽々と持ち上げられる。

水の中から見るうねりは岩山のように鋭角的

水中のボラは美しい。ひれをピンと立てて、流れに乗りつつも自らに向かってくる水の塊をあやつって受け流すように見える。

まだ水温が低く、水は深い青みを帯びている。夏になるとこうした沿岸の浅所はうっすらと濁って白みのエメラルドっぽくなる。

徐々に潮位が増し、水の力を感じるようになったので大人しく内側の礁池(イノー)へ。礁池こそ、夏には本当にお湯のようになって藻類でどんよりと黄みを帯びるのだけれど、こちらも透明度は十分で気分がいい。

シマギンポ?
ルリスズメダイとコガシラベラ幼魚
ジャノメナマコ
カクレクマノミとハタゴイソギンチャク
コクテンフグとホンソメワケベラ

最近注目しているドティーバック(メギス/ニセスズメ)の仲間を見たいと思っていたら、岩孔から素早く出入りを繰り返すカツイロニセスズメを見つけた。
しっかり写真を残したくて粘るけれど、なかなかうまくいかない。そうこうしているうちにさすがに体が冷えて手が痺れてきたので、ほどほどのところで満足して切り上げた。

カツイロニセスズメ(右の黄色いの)とサザナミヤッコ幼魚

朝から何も食べていなかったので、ラストオーダー前のとんかつ屋さんに滑り込んで遅い昼食を摂った。
結局、絵に向かう心の燃料メーターはさほど動かなかったけれど、いい息抜きになった海行きだった。